昔の英語っぽい FF12 和訳と文法解説(統制者ハシュマリム編)

Hashmal, Bringer of Order / 統制者ハシュマリム 英語をゲームで学ぼう

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Hashmal, Bringer of Order / 統制者ハシュマリム

Ultimate Attack: Gaia’s Wrath / 大地の怒り

“Scion set by the gods to wield and manipulate the laws of this world, and with holy power lead mankind to order. Created in opposition to Fandaniel the Protector, scion of light. Desiring to bring order to all things, he joined with Ultima in her battle against the gods. He gave his body to the Thousand-Years War, and when his strength was spent, down into the burning inferno he fell.”

「現世の法則を自在に操り、聖なる力により人々を導くため統制者として神々に仕えた異形者。光の異形者である守護者ファダニエルとは対なる存在。万物を支配する絶対的な力を求めるがゆえ、聖天使アルテマと共に創造主である神々に反旗を翻した。千年神争では主と仰ぐ聖天使のため自らの肉体を捧げ、力尽きると灼熱の獄炎の中へと堕とされたという。」

英単語・英語表現の解説

wield: (武器などを)扱う、得物とする  

時折「二刀流」を dual wield と訳しているのを見かけます。

・all things: あらゆるもの

things という表現自体に「いろんなこと」という意味があります。

“I saw things, I heard things.” で「いろんなことを見たり聞いたりした」というように使います。

・the Thousand-Years War

ストーリー内での固有名詞「千年戦争」

・inferno:(イタリア語源で)「地獄 hell」   

天国、煉獄、地獄を旅するカトリック文学であるダンテの神曲(Dante’s Divine Comedy)では「地獄編」 のタイトルは Inferno です。

ちなみに天国は Paradiso (Paradise) そして、煉獄は Purgatorio (Purgatory) です。

ちなみの「煉獄 Purgatory」は「軽い罪」を purge(清める)という意味ですが、砂漠の宗教の特性(ゾロアスター教の影響とみられる)か「炎」で清めるという発想があります。

漢字を見ればわかりますが「清」は「さんずい」で「煉」は「ひへん」です。

神道は水で清めますが、仏教の中でも、特に真言宗はシルクロード系の信仰の影響が強いようで「護摩(語源はサンスクリット語のホーマ)」は炎で清めるという儀礼になります。

英文理解・文法構造の解説

【 英文 ① 】

Scion set by the gods to wield and manipulate the laws of this world, and with holy power lead mankind to order.

この文は「名詞句」です。(Hashmal, Bringer of Order…)につながる形として名詞句と考えるとよいと思います。

・Scion set by : により定められた異形者  

過去分詞 set はで scion を後ろから説明しています。

動詞 set は set-set-set の変化をもつ動詞なので、文法構造を見切る必要がある難易度の高い動詞になります。

to wield and manipulate ~ lead ~:~を自在に操り、~を導く

すこし難しいですが lead までの3つの動詞の原形は、すべて to 不定詞として並列関係にあります。

その理由は scion が単数名詞なので動詞であれば「leads(現在形+三人称単数)」か「led(動詞の過去形)」になるからです。

【 英文 ② 】

Created in opposition to Fandaniel the Protector, scion of light.

ここも文章ではなく、前の内容を追加で説明する副詞句です。

Fandaniel the Protector, scion of light

内容の追加説明のために「,」で区切って並べています。

文法用語では「同格 apposition」といいますが、とりあえず内容が同じ名詞を並べていると理解すればよいです。

【 英文 ③ 】

Desiring to bring order to all things, he joined with Ultima in her battle against the gods.

基本構造は “he joined” です。

・Desiring: ~を望んで

現在分詞 desiring の分詞構文。

【 英文 ④ 】

He gave his body to the Thousand-Years War, and when his strength was spent, down into the burning inferno he fell.

基本構造は接続詞 and と when の2つがあるので3つ文があります。

was spent:使い果たされた

過去分詞は「受動態 Passive Voice」だけでなく「完了相 Perfect Aspect」も発動します。

古英語の過去分詞は「完了相」を「be + 過去分詞」でどんどん発動させるので注意してください。

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