奈良 明日香・橘寺で英語の表現を学ぼう

日本を学べる英語の表現

聖徳太子生誕の地として有名な奈良・明日香にある橘寺に行ってまいりました。

聖徳太子は政治の中枢で活躍しただけでなく、いろいろな地域に伝説的な話が伝わるほどの有名人です。

しかし橘寺のあるここ明日香村はのどかな雰囲気で、日本の原風景を感じさせるところがたくさんあります。

聖徳太子の時代に日本が動く

聖徳太子には実在に対する疑問も提示されたこともありましたし、最近は厩戸皇子と名前が変わっているようです。

とはいえ日本の歴史が動いたのは事実で、それが複数の人たちの功績だったかもしれません。

ここでは「聖徳太子の伝承」として話を進めていきます。

さてその「聖徳太子」は日本が一つにまとまりつつある中で、蘇我氏と協力し、国家の仕組みを中国から取り入れ中央集権化 power of centralization を進めました。

そしてまた日本に仏教を取り入れた人物としても知られています。

しかし神道(Shintoism)も同じように敬っていたのはあまり知られていないように思います。

かといって神道や既存の仏教をないがしろにしたわけではなく、それらすべてを取り込んで日本を守ろうとします。

新しいことを取り入れても、伝統や歴史あるものへも敬意を払い、それらとうまく折り合いをつけるようにする。

これが日本らしいやり方であり聖徳太子の業績からもそれがうかがえると思います。 

聖徳太子は日本的人物

さてそんな日本的な聖人君子である聖徳太子の有名な言葉といえばいくつかあります。

もっとも有名と思われるものが英語版のパンフレットに乗っていたのでご紹介します。

「和を以て貴しとなし、さからうことを無きを宗とせよ。」

“Harmony should be valued and quarrels should be avoided.”

橘寺パンフレット(英語)

英語のほうが圧倒的にわかりやすいですね。

しかし「和」は「和風」のように日本らしさを意味する言葉でもあります。

さらに「大和」が古代に形作られた日本社会の原型であることも考えると「和」というのは「仲良くすること」「日本らしさ」「日本の社会」を総合的に含む言葉でもあります。

そうなると単純に harmony の一言で終わりというわけにもいかないですね。

二面石 Two-Faced Stone

これは二面石とよばれる石で、人間は「良い面」と「悪い面」をもつことを表します。

縦長で人間の顔に見える石はイースター島のモアイ像に似ていますね。

「善と悪がどこから来るのか?」は人類の歴史を通したテーマでもあります。 

キリスト教の善悪、日本的思想の善悪

キリスト教の考えでは 原罪 Original Sin という考えがあります。

最初の人間であるアダムとイブ(Adam & Eve)は God に逆らって、禁断の果実である知恵の実を食べたためにエデンの園(Garden of Eden)を追放されます。

そして、その罪(原罪)をアダムとイブの子孫である人類全体が背っているいう考え方があります。

ですが「人間はそもそも罪深いのだ」という発想は日本にはなじみませんね。

神道の考えでは「ハレ(+)」「ケ(0)」「ケガレ(-)」と3つの状態が存在し、それぞれ変化するものと考えます。

神様でさえも「和魂 にぎみたま」と「荒魂 あらみたま」といって「プラス」と「マイナス」の状態が存在します。

日本的な発想は「善悪はあくまで一時的な状態で本質は不変」ということになるでしょうか。

キリスト教の善と悪の永遠の闘争という概念は「ゾロアスター教 Zoroastrianism」から影響を受けていると考えられています。

阿字池と三光石

ほかにも境内には阿字池 と三光石 と呼ばれるものがあります。

「阿 あ」というのは梵字(古代インドの言葉であるサンスクリット語)の最初の文字です。宇宙の始まりや本質を表します。

英語では a pond shaped the letter Sanskrit A となっています。こういう英訳むずかしいですね。

逆に「吽 ん」は終りや到達点を表します。狛犬や仁王も「阿吽 あうん」で2組で一体ですね。

三光石 three lights stone というのは推古天皇 Empress Suiko の依頼で勝鬘経 Shoman Sutra という経典を3日にわたり読んだときに、太子の冠から日月星の光が輝いたsun-shine, moon-light, star-twinkle)との伝説に由来するそうです。

またその際に空から降ってきた蓮の花を庭に埋めたところも蓮華塚 Lotus Mound と呼ばれています。

橘寺に関連する英語表現

橘寺: Tachibanadera Temple  

垂仁天皇の命で不老不死の果物を探しに行った田道間守(たじまもり)が橘(たちばな)を植えたという伝説が名の由来です。

聖徳太子: Crown Prince Shotoku  

太子 Crown Prince は王位/皇位継承者を意味します。

黒の駒: Black Horse  

達磨大師 Bodhidharma の化身とよばれる馬です。

太子殿: Main Hall / Taishi-den  

橘寺の本堂で聖徳太子像が本尊になっています。また観音堂では如意輪観音さまが本尊になっています。

護摩堂: Homa Hall / Goma-do  

密教の祈祷である「護摩 ごま」はサンスクリット語の「ホーマ」が語源です。

釈迦三尊像: A triad of Buddhist images, Buddha flanked by Bodhisattvas  

釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩の三尊です。

薬師三尊像: A triad of Buddhist images, the Physician of Souls flanked by Bodhisattvas

薬師如来、日光菩薩、月光菩薩(がっこうぼさつ)の三尊です。

地蔵菩薩: Jizo Bosatsu (Guardian deity of Children)
三経義疏: annotated three sutras  

「注」「釈」「疏」はそれぞれ細かく意味は違うのですが、いずれも「注釈による解説」という意味です。

日本書紀: Chronicles of Japan  

chrono は「時」という意味で、ギリシャ語に由来します。

ギリシャ神話には時の神「Chronos」とゼウス(Zeus)の父親である神「Cronos」と2人いるので間違いやすいです。

五重の塔: five-storied pagoda  

現存すれば38mほどのものだそうです。明日香村だとさぞかし目立ったことでしょう。

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