お寺にお参りして英語を学ぼう(京都・建仁寺)

英語で日本を学ぼう

今回は京都で最も古い禅寺である建仁寺さんに行ってまいりました。

建仁寺さんに限らず禅宗のお寺はなにかぴりっとした雰囲気が漂っているのがいいところですね。

京都は外国からの観光客も多く、外国語ばかりが聞こえてくるようなところです。

その一方で、凛とした空気の中で日本らしさを表現した英語に触れられるのも京都だからこそ、ではないでしょうか。

禅とサムライ

臨済宗が日本に渡ってきた時期は、武家が政権を担うようになった時期と重なっています。 

しかし当時、京都では天台・真言の二つの宗派が大きな勢力をもっていました。

この2つの宗派は天皇家や貴族とつながりが強く、新参者の武家にはとっつきにくかったと思われます。

ところが、臨在禅は中国から伝わってきた新しい教えです。

さらに禅の教えの中心は「実践を尊ぶ」という姿勢をもっていたため、武家の生き方と相性が良かったのでしょうね。

現代に生きる我々にとっても実践を重んじるという姿勢はとても重要ですね。

Zen (禅) は英語

「禅」は英語では「meditation」などの訳語もあるのですが、おそらく「Zen」でほとんどの場合そのまま通じます。

これは鈴木大拙さんが英語で禅を紹介されたおかげだと思います。

「実践を尊ぶ」というのは日本を超えて、時代を超えて、人々の生き方に強い感銘を与えるのでしょう。

頭で考えても進まない、というとは多々あるでしょう。

その際に「目の前のことに注力する」という頭の切り替えを禅は助けてくれるのかもしれませんね。

ちなみに海外では、座禅(zazen)のことを Zen と思っている人も多いように思います。

「座禅」は「禅宗」とは英語では別の物として説明するほうがいいかもしれません。

禅に限った話ではなく「この日本語を英語ではどう言うのか?」という対訳を知るだけではうまくいかないこともよくあります。

「〇〇はそもそもどんなものなのか?」をしっかり理解し説明できることが大切になってくると思います。

建仁寺さんの宝物

建仁寺さんではお寺だけではなく様々なお宝を見ることができます。

一番有名なのは俵屋宗達(Tawaraya Sotatsu)によって屏風絵の「風神雷神図 The Wind and Thunder Gods」でしょうか。

パンフレットや拝観チケットにも使われていますが豪華さと迫力という武家好みの美しさが前面に出てきています。

また天井画の「双龍図」や海北友松(Kaihoku Yusho)による襖絵の「雲龍図」もあります。

貴族的な芸術もいいのですが、迫りくるような強さをもつ作品に多く出あえるという意味でも建仁寺さんは素晴らしいところだと思います。

建仁寺に関連する英語表現

建仁寺: Kennin-ji  

建仁(Kennin)という寺名の由来は「延暦」「建長」「仁和」「寛永」などとならんで元号(regnal year)になっています。

元号を寺の名前に戴くためには天皇の許可が必要なため、朝廷(imperial court)に対し相当な影響力をもっていたんでしょうね。

開山栄西禅師: Yousai, the founder of Kenninji  

日本史では「りんざいしゅう えいさい Eisai」と覚えた記憶がありますが、こちらでは「ようさい Yousai」とお読みするようです。

京都最古の禅寺: The Oldest Zen Temple in Kyoto  

日本最古の禅宗寺院は福岡・聖福寺でこちらも南宋から帰ってきた直後に栄西さんによって建てられています。

禅宗: Zen sect  

sect が「宗派」になっています。英語では「zen buddhism」ともいいます。

臨済宗: Rinzai school  

schoolは「学派」という感じで使います。「sect」よりも細かい分類なんでしょうか。

法堂: Dharma Hall  

「Dharma」は梵語(Sanskrit)で「法・規範として守るべきもの」との意味だそうで、いろんな意味で広く使うようです。

皆さんよく知っている達磨さんは「Bodhidharma」といいますが、まさしくこの「dharma」から名前をとっていらっしゃいます。

三門: Main Gate  

空門、無相門、無願門の3つを経て解脱するというのが由来だそうです。

山門という場合もありますが、山の中にあるお寺に多いそうです。

勅使門: Imperial Messenger Gate

朝廷からの使節をお迎えする特別な門です。

潮音庭: Cho-on-tei Garden

意味が分かるように “the garden of the sound of the tide” と併記されていました

茶席「東陽坊」: The Toyo-bo Teahouse  

豊臣秀吉の開いた茶会で使われたそうです。

親分の織田信長と違って、いたるところで秀吉は寺社勢力を支援しています。

中国の宋王朝: the Song dynasty  

dynasty はイギリス英語(ディナスティ)とアメリカ英語(ダイナスティ)と発音が違う場合があります。

風神雷神図: The Wind and Thunder Gods  

キリスト教の神はGは大文字の「God」で冠詞はつかないようにするのが正式な書き方です。

God はキリスト教の絶対的創造主のイメージが強いので、日本の神様は kami deity をつかうこともあります。

双龍図: Twin Dragons   

この龍は2002年に描かれたもので五本爪をしています。これは昔は天皇家の象徴だったそうで、戦前であれば許されなかったことだったかもしれない、とご説明いただきました。

何気ないことでも見る人が見ると違う視点があるのだな、と改めて感じました。

雲龍図: Cloud Dragon  

京都国立博物館の海北友松展で4つの襖に大きく描かれた水墨画を拝見しましたが、圧倒的迫力でした。

花鳥図: Flowers and Birds

シンプルながらわかりやすい英訳です。

竹林七賢図: Seven Sages of the Bamboo Grove  

日本は中国から儒教も取り入れているので、お寺などにはよく孔子や孟子などの古代中国の賢人もモチーフになっている絵がよくあります。特に禅宗は中国とのつながりが強いです。

琴棋書画図: The Four Elegant Pastimes  

当時の教養といえる「琴」「将棋」「書」「絵」の4種です。現代風なら「楽器」「頭脳ゲーム」「書道」「絵画」という感じでしょうか。

山水図: Landscape  

これは漢字の方がいいですね。荒涼な大地も「landscape」ですが山水には幽玄な雰囲気がありますし。

襖絵: sliding doorway painting

海北友松の雲龍図が書かれているのが襖絵です。

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