第4文型 SVOO から第3文型 SVO へ変換できる理由と文法を解説

Phrase-dative-accusative-objective 英文法の仕組み

このブログは第4文型「SVOO」を第3文型「SVO」に変換する仕組みの解説になります。

文の要素 SVOC」や「五文型」の知識をまずは確認されたい方はこちらをどうぞ。

第4文型を第3文型に変換する

まず第3文型第4文型の基本を確認します。

第3文型 SVO

主語の行動と対象を表現する文型です。

第3文型 SVO の構造

  • 主語(S)動語(V)目的語(O)
  • 主語は ~する 〇〇を 

第4文型 SVOO

行動の「相手」と「内容」をセットで表現できる文型です。

目的語の語順は「〇〇に ⇒ △△を」になります。

2つ「目的語 O」が連続するのですが、それぞれ別の文法用語があります。

  • 1つ目(~に):間接目的語(Indirect Object)  
  • 2つ目(~を):直接目的語(Direct Object) 

第4文型 SVOO の構造

  • 主語(S)動語(V)目的語(O)目的語(O)
  • 主語は ~する 〇〇に △△を

では第4文型「SVOO」を第3文型「SVO」に変換してみましょう。

動詞によって① to と ② for の2通りあります。

① 前置詞 to をつかう
  • (前)I give you a second chance.
  • (後)I give a second chance to you.
  • 「君に2度目のチャンスをやろう」
② 前置詞 for をつかう
  • (前)I got you flowers.
  • (後)I got flowers for you.
  • 「君に花をもってきたよ」
③ 前置詞 of をつかう(ask のみ)
  • (前)He asked her a question.
  • (後)He asked a question of her.
  • 「彼は彼女に質問を聞いた」

この仕組み自体はカンタンです。

では次に「前置詞を置く理由」を見ていきましょう。

第4文型が連続で目的語を置けるのには理由がある

さきほどの第4文型の例文を確認してみましょう。

  • I give you a second chance.
  • I got you flowers.

英語ではただ「名詞」が連続で並んでいるだけに見えます。

しかし文法用語には「~に」と「~を」を区別できる用語があります。

  • 与格(dative case)⇒ 「~に」を意味する名詞の変化形
  • 対格(accusative case) ⇒「~を」を意味する名詞の変化形

まず「格 case」とは名詞を文の役割に従って変化させる形のことです。

英語では「格」が機能するのは「代名詞 pronoun」だけです。

私(1人称単数)の代名詞の格変化
  • :I 
  • 所有:my(所有限定詞 possessive determiner)
  • 目的:me
  • 所有:mine(所有代名詞 possessive pronoun)

このような「格変化」が代名詞には起こります。

多くのヨーロッパの言語では「与格」と「対格」にそれぞれ異なった形が存在しています。 

それぞれ事情は違うもののドイツ語がフランス語やラテン語などにも「与格」と「対格」の違いがみつかります。

もちろん昔の英語にも「与格」と「対格」が存在していました。

しかし現代の英語では「与格・対格」の代わりは「目的格 objective case」しかありません。

目的格 Objective Case
  • me
  • you
  • us
  • him
  • her
  • it
  • them 

つまり英語の「目的格」は「与格」と「対格」を合体させてしまったものなんです。

そこで「格(見た目)」で区別がつかない代わりに「語順」で区別します。

  • 間接目的語(1番目の O)⇒(「〇〇に」与格の代用
  • 直接目的語(2番目の O)⇒(「△△を」対格の代用

つまり「連続目的語」は「与格 ⇒ 対格」の専用パターンになっているんです。

英語は「語順」そのものが意味を表す言葉です。

そのため勝手に語順を組み替えることができません

そこで語順を入れ替えるときは、ちゃんとわかるようにする必要があります。

間接目的語(与格)と直接目的語(対格)の並び替え

英語では「与格」と「対格」は「目的格」にまとまっています。

そして「連続目的語」は「与格 ⇒ 対格」の専用パターンになっています。

  • 1つ目の目的語:間接目的語⇒(「〇〇に」与格の代用)
  • 2つ目の目的語:直接目的語⇒(「△△を」対格の代用)

そこで「与格(~に)」を「前置詞+名詞」で代用します。

こうすることで「対格(~を) ⇒ 与格(~に)」の語順も可能になります。

この解説は英語の Wikipedia に「dative shift 与格転位 / 与格ずらし」として記事がのっています。

Dative shift - Wikipedia

では例文を見ていきます。

第4文型 SVOO

* 目的語(与格の代用)⇒ 目的語(対格の代用)*

  • I got you flowers
  • I give you a second chance.

では第4文型SVOO に「Dative Shift(与格 ⇔ 対格)」を発動させます。

第3文型 SVO + おまけ要素 M

目的語(対格の代用)⇒ to / for 名詞(与格の代用)

  • I got flowers for you.
  • I give a second chance to you.

第4文型 ask の場合は要注意

第4文型 ask は of を使った時だけ「与格 ⇔ 対格」の変換ができます。

ところが前置詞 for をつかうと「目的(~のために)」が発動します。

前置詞がもっているイメージを活かして使うことが基本になります。

  • He asked a question of her.
  • 彼は彼女に質問を聞いた
  • He asked a question for her.
  • 彼は彼女のために(別の人に)質問を聞いた

英語は「語順(英単語の並べ方)」と「品詞(英単語の使い方)」が意味をもつ言語です。

もし英語が伸び悩んでいる場合は、文の要素と品詞の仕組みから英語を理解する方針に切り替えましょう。

Dative Shift ができないパターンに注意

実はどんなパターンでも「与格 ⇔ 対格」の変換ができるわけではありません。

さらに第4文型動詞 give でも代名詞の組み合わせによってはできなくなる場合もあります。

“give me it”
“give it to me”

海外ドラマでみた会話をご紹介します。

Give me the gun. Give it to me!

「銃を私にわたせ、渡せと言っているだろう!」

色々調べましたが、文法として「give me it」の形が間違っているわけではないと思います。

おそらく「そういう言い方はしない」というものだと思うので、参考として受け取ってもらえると助かります。 

「与格 ⇔ 対格」の理解を「受動態」に応用する

この「第4文型」と「第3文型」の入れ替えは受動態の文章でも大切になってきます。

受動態が発動する文では「主語 ⇔ 目的語」が入れ替わります。

そのため文法構造を間違って判断することが増えてしまいます。 

過去分詞をつかった「受動態」の文章でも文型を正確に把握できることが大切です。

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