富山の名物、ホタルイカや白エビの干物をお土産でいただいています。
とてもおいしかったです。ありがとうございました!
英語のエビは Shrimp と Prawn
英語のエビには大きく分けて2つのいい方があります。
- shrimp
- prawn
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
英語で調べるまでもなく、日本語の Wikipedia におあつらえ向きの記事が載っていましたので紹介します。
英語における呼称は大きさにより分けられており、クルマエビ程度で「prawn(プローン)」、小さなエビは「shrimp(シュリンプ)」と呼ばれる。「Lobster」(ロブスター)という呼称はアカザエビ科、特にその中のロブスター属の種類を示すが、それ以外の大型エビ類、例えばイセエビ上科の種類の呼称にも「lobster」が付いている(例えばイセエビ科は「spiny lobster」、セミエビ科は「slipper lobster」)。
エビ – Wikipedia
日本語の Wikipedia よると「大きさ」で決まっているとのこと。
基準があやふやな気もしますが、ともかく簡潔にまとめると・・・
- Shrimp:小さなエビ
- Prawn:車エビ程度の大きさのエビ
- Lobster:それより大型のエビ
こういった大きさでわけるのは一般的なようで、Oxford Dictionary などでも、 shrimp < prawn となっているようです。
しかし、英語の Wikipedia を読み進めるとどうも様子が違うようです。
では実際に、英語の Wikipedia の「Prawn」の記事を見ていきましょう。
“The term prawn is used particularly in the United Kingdom, Ireland, and Commonwealth nations, for large swimming crustaceans or shrimp, especially those with commercial significance in the fishing industry.”
“In North America, the term is used less frequently, typically for freshwater shrimp. The terms shrimp and prawn themselves lack scientific standing. Over the years, the way shrimp and prawn are used has changed, and these days the terms are almost interchangeable.”
Prawn – Wikipedia
つまり prawn は特にイギリスと関連の強い国々において大型のエビを表すのによく使われる言葉ということらしいです。
そして北米ではエビにあまり使われない用語のようです。
と、ここまではいいのですが後半部に捨て置けぬ表現を見つけました!
“The terms shrimp and prawn themselves lack scientific standing. Over the years, the way shrimp and prawn are used has changed, and these days the terms are almost interchangeable.”
Prawn – Wikipedia
おっと!ここまでとは話が違いますのでまとめます。
なんと Oxford Dictionary の説明と相反するようなことが Wikipedia に載っています。
これはもっと詳しく調べる必要があります。
生物学的に Shrimp と Prawn の違いはない!?
深堀するために 英語の Wikipedia の「Shrimp」と「Prawn」の両方の記事を読みました。
するとおもしろいことに、どちらにも「同じ内容」が載っていました。
“The terms shrimp and prawn are common names, not scientific names. They are vernacular or colloquial terms which lack the formal definition of scientific terms. They are not taxa, but are terms of convenience with little circumscriptional significance. There is no reason to avoid using the terms shrimp or prawn when convenient, but it is important not to confuse them with the names or relationships of actual taxa.”
Shrimp – Wikipedia
上記の英文和訳に Google 翻訳をつかいました。
すこし手を入れてはいるもののかなり便利です。
shrimp と prawn という用語はあくまで通名であり、学名ではありません。両方とも科学用語としての定義を欠いている俗語や口語になります。それらは生物を分類する上でのグループを示してはいませんが、区別を明確にしなくて済む便利な用語になります。shrimp や prawn を使い分けることが便利な場合には、あえて避けるべき用語ではないですが、実際の生物の分類上の名前や名前同士に関係性があると勘違いしないことが重要です。
Shrimp – Wikipedia(Google翻訳+α)
つまりエビの英語表現が「大きさ」によって決まる、というのはあくまでも「そういう感じで使われている」というだけのようです。
これは要注意です。
ロブスターもエビの仲間なのか?
日本語の Wikipedia には Prawn よりも大きなエビは Lobster と呼ばれると書いてありました。
「ロブスター」の日本語 Wikipedia の記事によると・・・
広義の「ロブスター」は、イセエビやアカザエビなども含めた大型の歩行型エビ全般を指す総称で、淡水産ザリガニ類のマロンや、鑑賞用に飼育されるショウグンエビ類なども含む。ちなみにイセエビ類は英語でスパイニーロブスター(”Spiny lobster”、棘のあるロブスター)と呼ばれる。
ロブスター – Wikipedia
まとめると・・・
ロブスター、ザリガニ、イセエビは全部ロブスターの仲間!
ロブスターの仲間の英語はこうなります。
- ロブスター:lobster
- イセエビ:rock lobster, spiny lobster
- ザリガニ:crayfish
このロブスターの仲間も「大型のエビ」であることが特徴です。
しかし大きさだけで分けられているのではないようです。
ちょうど英語の Wikipedia の「Shrimp」に分類が載っていたので引用します。
Clawed lobsters and spiny lobsters are an intermediate evolutionary development between shrimp and crabs.
Shrimp – Wikipedia
甲殻類(crustacean)には「エビ」「カニ」の仲間がいます。
それとは別に「進化の中間的存在」として「ロブスター」が位置するようです
いわゆる一般的に「ロブスター」と認識される「ハサミありのロブスター(clawed lobster)」の場合は「硬い殻」や「大きな爪」も特徴のようです。
それだけにイセエビ(rock lobster や spiny lobster)は、ザリガニやハサミありのロブスターとは少し遠い親戚になるようです。
ザリガニとロブスターは分類上、同じ 「科 family」に属しますが、イセエビはそれよりも一つ上の分類で同じ仲間になります。
となると「大きさで shrimp < prawn < lobster」という分け方は、これまた生物学的には適切ではないようです。
甲殻類の分類の1つに「ロブスター」があると思ったほうがよさそうです。
もちろんさらに細かな分類は存在し、複雑で混乱しそうです。
ロブスターをオマールエビと呼ぶ理由
またロブスターを表すのにオマールエビという言い方もあります。
オマール(Homard)というのは仏語で「ハンマー」を意味する言葉に由来するようです。
ロブスターの生物学上の分類である「属 genus 」は「ロブスター属 (Homarus)」となります。
つまり学名には「オマール(ハンマー)」が採用されてます。
また古仏語で「martel(現代のスペルは marteau)」は同じくハンマーを意味します。
同じハンマーに由来するこれらの2つ言葉の違いをみてみると「homard」はゲルマン語、そして「martel」 はラテン語が由来のようです。
英語で調べているうちにどんどん話がひろがってしまいました。
情報が更新されている可能性も高いので、最新情報は英語 Wikipedia でご確認いただけると幸いです。
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