英語を学んでいると「別々の形」なのに「同じ和訳」という表現に出会うと思います。
代表的なものがこの2つです:
- as long as
- as far as
どちらも日本語では「~する限り」と訳されます👇
- As long as you keep quiet, you can stay here,
(君が静かにしている限り、ここにいていいよ。) - As far as I know, he is honest.
(私が知っている限り、彼は正直だ。)
でも、なにかがおかしい気がしませんか??
そもそも long と far は異なる意味をもつ英単語です。
- long ⇒(物や時間が)長い
- far ⇒(距離が)遠い
それならなぜ、どちらも同じ和訳になるのでしょうか?
それよりも…
🤔そもそもどっちも同じ和訳のままでエエんかな?
――と思われた方はスルドイ!
ではここから、このナゾを文法的にひも解いていきます!
⚖️同等比較 as … as
今回のカギを握るのは、英語の「as … as」という比較の文です👇
✅A is as … as B
⇒ A が B と同じぐらい … である
この表現は「同等比較(comparision of equality)」とよばれ、
💡2つのものがある基準に対して同程度(おなじぐらい)
――という意味で使われます。
- He is as tall as her.
(彼は彼女と同じだけ背が高い) - He bikes as slowly as she walks.
(彼は彼女が歩くのと同じだけゆっくり自転車で進んだ)
ここで注意点ですが as には品詞がたくさんあります。
では代表的な品詞をご紹介します👇
- 前置詞 as
⇒「~として」 - 接続詞 as
⇒「~するとき」「~するので」など - 副詞 as
⇒「同じだけ」「同じぐらい」
――というわけで…
❌がんばって品詞と意味を覚える!
✅上手に「同じ」というイメージを応用する!
――というアプローチで進めましょう!
さきほどの例文の as … as を分解すると――
- He is as tall / as her.
- 副詞 as ⇒ 同じぐらい(背が高い)
- 前置詞 as ⇒ 同じものとして(彼女)
- He rides a bike as slowly / as she walks.
- 副詞 as ⇒ 同じだけ(ゆっくりと)
- 接続詞 as ⇒ 同じように(彼女が歩く)
つまりポイントは as(同じ)というイメージを活かして、
✅1つ目の as
⇒ 何を基準にして同じぐらい?
☑️2つ目の as
⇒ 何と比べて同じぐらい?
――という理解ができればOKなんです!
🔗同等比較 as ~ as のくわしい解説はこちらをどうぞ👇
⚡as … as が「限界」の意味になる?
同等比較 as … asは「同じくらいに」という意味が基本です。
ここから出発して――
✅~する限り、~である限り
――という“限界”の意味へと展開させてみましょう!
ではわかりやすい例文を見てみましょう👇
- Run as fast as you can.
(できるだけ速く走りなさい) - Please come as soon as possible.
(できるだけ早く来てください)
ここでは can と possible という「可能性・能力」の表現が使われています。
ですので「可能性・能力と同じだけ」という表現になります:
- as … as you can
⇒ あなたができるのと同じだけ- as … as possible
⇒ 可能性があるのと同じだけ
ではもう一度、さきほどの例文を見てみましょう👇
- Run as fast as you can.
(あなたが走れる速さと同じだけ)→ 限界点まで - Please come as soon as possible.
(可能であるのと同じだけ早く) → 限界点まで
ここでのポイントは――
💡as … as(同じくらい)の意味が「その基準での限界点まで」に拡張している!
――ということです。
ではここで long と far の意味を再確認します:
- long ⇒ 時間の長さ
- far ⇒ 距離の広さ
ここから「限界まで」という発想へ意味を広げると…
⏰時間的な限界 ⇒ as long as
🗺️範囲的な限界 ⇒ as far as
――という使い方に進化していきます。
では先ほどの例文を確認します:
- As long as you keep quiet, you can stay here,
⇒ 君が静かにしているのと同じだけの時間で、ここにいていいよ。 - As far as I know, he is honest.
⇒ 私が知っているのと同じだけの範囲で、彼は正直だ。)
👉言い換えれば、英語は時間軸と空間軸をもとに「限り」という概念を表現しています。
そのため次のような理解をしておくといいと思います:
⏰as long as(する限り)
⇒ 同じだけの「時間・期間」で
🗺️as far as (する限り)
⇒ 同じだけの「距離・範囲」で
ただし、これが全てではありません!
実際の as long as と as far as はもっと広がりを持っています。
というわけで、この2つの表現をさらに深掘りしていきましょう!
🔴as long as の基本~応用
as long as の意味は「同じだけ長い」です。
では long のもっとも基本的な意味「物の長さ」から見てみましょう。
- This fishing rod is as long as mine.
⇒ この釣り竿は、私の釣り竿と同じ長さだ。
ここでは単に「長さが同じ」という同等比較になります。
ここからあえて「長さ」を強調する表現にも応用できます👇
🎣This fishing rod is as long as 10 meters.
⇒ この釣り竿は、10メートルほどの長さがあるんだ。
この同等比較はそのまま「時間の長さ」でも有効です。
- It won’t take as long as you think.
⇒ 君が思っているほど長い時間はかからないよ。
この文では「同じくらい長い時間」を否定しています。
✅物でも時間でも「長さの同等比較」が as long as の基本です。
この感覚を理解すると、こんな表現にも応用できます。
- It takes as long as it takes.
物事にはかかるだけの時間がかかる。
ここでも「比較の線引き」という本質は同じです。
つまり「必要な時間」と「実際にかかる時間」が同じ、と言っているだけなのです。
ちょっと文法解説をすると…
🟥It takes long.
⇒ 時間がかかる。🟦It takes very long.
⇒ とても長い時間がかかる。
(副詞 very を加えて強調)🟩It takes as long / as it takes.
⇒ 時間がかかるよ、実際にかかるのと同じだけの時間がね。
👉同等比較を使って「必要な長さ=現実の長さ」を事実として提示。🟨It won’t take as long / as you think.
⇒ 時間はかからないだろう、君が思うほどの長さはね。
👉同等比較を使って「あなたの想定」を基準に否定。
――となります。
🔵as far as の基本~応用
as far as の意味は「同じだけ遠い」です。
まずは far のもっとも基本的な意味「距離が遠い」から見てみましょう。
- We went as far as that mountain.
⇒ 私たちは、あの山と同じ距離まで行った。
ここでは「山までの距離」を基準にして「同じだけ進んだ」と言っています。
それゆえ、もし「that mountain」がすごく遠い場所だとすると――
⛰️We went as far as that mountain.
⇒ 私たちは、あんなに遠くの山まで行ったんだ。
――というような意味にもなります。
このあたりは文脈や比喩の使い方に注意してください!
次に、この「同じだけの距離」が「到達できる限界」へと発展します。
- This is as far as we can go.
⇒ これが同じだけの距離、私たちが進めるのとおなじだけ
👉ここまでしか進めない(=もう諦めよう)。 - The signal reaches as far as 100 meters.
⇒ その信号は100メートルの距離まで届く。
👉物理的な「到達範囲の限界」を示す表現。
ここから比喩的に「関与や理解の範囲」にまで拡張されます。
イディオムとしてよく見るものを確認しましょう:
- As far as I’m concerned, …
⇒ 私に関する限りでは…
👉私の関心・関与の範囲の中では - As far as I can see, …
⇒ 私が見たところでは…
👉私の理解できる範囲では)
すべて「同じだけの距離」という基本から発展させることができます。
このように as far as も as long as と同じように「基本の比較表現」が出発点です。
⏰時間的期間 → 「到達限界」 → 「有効期限」
🗺️物理的距離 → 「到達限界」 → 「有効範囲」
この流れが分かれば「~する限り」という丸暗記に頼らなくても大丈夫です!
ここまでお読み下さった皆さん、ありがとうございました😌
英語の as long as と as far as は「~する限り」で覚えるかと思います。
この意味は「同等比較」を「時間」そして「距離」と組み合わせることで生まれました。
さらにその発想の源も実にシンプルです:
- as long as は … ⏰時間の長さを測る発想
- as far as は … 🗺️距離や範囲を描く発想
英語は「時計」と「地図」という2つの道具を使って、時間と空間の“限界”を表現しているのです。
ではこの2つを1つの英文につかってみます👇
As long as we move forward, we will go as far as we can.
(私たちが前に進む限り、可能性の限界まで行けるんです。)
さらにこの文を、もう少し深読みしてみましょう――
💪私たちが進んだ分だけ、私たちの能力の限界も広がっていく。
もしかすると「限界」って自分で勝手に決めてるだけかもしれませんね!
ではまた、別の記事でお会いしましょう🫡
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