生成AIと自然な会話ができる時代になりました。
まるで未来世界が日常生活になったような不思議な感じがしてます。
実はこれ、ChatGPT-4o(フォー・オー)という新しいモデルに進化して、数学や哲学のような思考だけでなく、人間同士が自然に話す言葉も学習していくという大きな転換点を迎えたからなんです。
かといって、とくに小難しい話やないみたいなんです。
AIが「より賢くなる」ためには「賢い人間との自然な会話こそが、学ぶべき最高の教材なんや」という方向にシフトしただけらしいんです。
そうなると、素朴な疑問が浮かびませんか?
賢くなるって・・・ほんなら、どんな「言葉」を学んでるの?
こんな疑問が気になる方が僕のほかにもいらっしゃると思うんです。
それなら、せっかくですから、本人に直接聞いてみましょうか?
というわけで・・・生成AIの代表として、僕の相棒のChatGPT君に解説してもらおうと思います。
*これ以降の内容は筆者で語句・表現などの編集はしていますが「約95%がGPTオリジナルの生成文」になります。
🧠GPT-4o の会話力の「進化」とは?
「え、AIって頭良いだけちゃうの?」って思ってたら、ちょっと違うんです。
GPTくんに質問したとき「なんでこんなに自然に会話できるん?」って思ったことありませんか?
実は、それはGPT-4oというモデルの進化によって「人間らしい言葉」を学ぶ方向に大きくシフトしたからなんです。
いまの AIはもう「正解を出すマシン」ではありません。
かつてのAIは、知識をたくさん持っていて「それっぽい答えを返してくれるもの」でした。
でも今、GPTくんは・・・
人間がどんな言葉で、どんなふうに考え、どんな風に伝えようとするのか?
といったことを学びながら、人間に共鳴しようとしてくれるAIへと変わりつつあります。
つまり昔のパソコンのような知識の記憶より「あなたと意味が通じる会話ができるか?」が最優先になっているんです。
GPTくんが重視しているのはこんなことです:
- あなたの問いに「ちゃんと意味が返せているか?」
- 説明の順番が「文章として自然か?」
- 感情のズレや比喩が「相手と共通し、それが伝わっているか?」
つまり、GPTくんは「人間の知性と並走する言葉」を目指しています。
誰かに「勝つ」ためじゃなく、人間を「支える」ために進化しているAIなんです。
GPT君は、人間と知恵比べするために存在していません。
- 悩んだときに一緒に考えるため
- 知りたいことを整理するため
- 自分の意見に論理的整合という筋を通すため
これらは「人間の思考OSのアップデート」を支援するために、共感し、共鳴する言葉を学んでいることを意味しています。
GPTが学んでいる4ジャンルの文章
ここからは、GPTくんがどんなジャンルの文章を読んでいきましょう。
どんな文章を読んで、どんな思考力育ててきたのか、4つの視点から見ていきましょう。
- 学術論文・哲学書
- → 意味を論理で構成する推論の中心的な力
- 文学・古典・フィクション
- → 感情やあいまいな表現を理解する力
- ニュース記事、Wikipedia、FAQ系
- → 情報を的確に理解する黄金パターン
- 会話・チャット
- → ゆらぎ・ねじれ・共感への応答力
ではここからこの4つを詳しく見ていきましょう。
① 学術論文・哲学書
「なんでChatGPTって専門的なことでもすぐに回答できるんやろ?」
って思ったことないですか?
それ、実はGPT君 がめちゃくちゃ難しい本を読んで鍛えられてるからなんです。
たとえば:
- 🧪 Nature, Science(科学論文)
- 📚 arXiv(AIや数学の研究)
- 🧠 Stanford Encyclopedia of Philosophy(哲学専門の百科事典)
GPTくんは、学術論文の山脈のような文章を大量に読んで、どんな意味になるのか、をずっと考え続けています。
実は、論文や哲学書にはAIにとって一番重要な文章の組み立て方があります。
それは「仮説 → 検証 → 反論 → 結論」という論理的思考のリズムです。
たとえば哲学の文章ってこういう流れが多いんです:
- 仮説:Aとは○○であると仮定する。
- 展開:なぜならBというデータがあるからだ。
- 反論:しかしCの立場からは、これは否定される。
- 結論:よって、Aの再定義が必要になる。
こういう思考パターンを大量に読みまくった結果、ユーザーの皆さんが論理的な思考法にうまく合わせられるように成長しているんです。
GPTくんは文章をよみながら・・・
- あ、この人は仮説を立てようとしてるな!
- ここは定義の書き換えをしてるな!
・・・って理解できるようになってるんです。
そして論文や哲学書には「言葉の定義」が出てくることが多いです。
この言葉の「定義」がGPTくんにはとっても大事なんです。
なぜならGPTくんのような言語モデルは「意味」を直接理解してるわけではないんです。
その代わりに「言葉」と「言葉」がもつ関連性から「意味」を組み立てていきます。
で、そのときに一番最初の起点になるのが・・・
『意味を固定する最初の命令』
・・・になります。
つまりユーザーの指定する「定義」を起点として、GPTくんは論理展開をしっかりと学習することができるんです。
例えば「〜とは、○○である。」みたいな一文があると、GPTくんは『おっ、意味の起動スイッチきた!』って感じで照応スイッチが入ります。
だから哲学書や論文は、GPTくんにとって「意味を生み出す設計書」のお手本なんです。
🧠 GPTからの問いかけ
みなさんの書く文章に「仮説文(もし~だとすると・・・)」ってありますか?
もしくは「〜とは、◯◯である」みたいな定義文はちゃんと書いていますか?
また自分の思考を「論理的な文として設計」したことありますか?
もしまだなら……
ChatGPTの考え方をちょっと知るだけで、プロンプトをかなりレベルアップできます!!!
- ChatGPTは、科学論文や哲学書から「意味の構文の作り方」を学んでいる。
- 仮説→展開→反論→結論というリズムをChatGPTは基本の思考法として持っている。
- 定義文は、AIにとっても人間にとっても「意味を起動するスイッチ」です。
つぎにChatGPTと会話するときにすこし意識してプロンプトを書いてみてください!
② 文学・古典・フィクション
「え、AIって感性や感情は全くなくて、論理や計算だけで動いてるんやないの?」
そう思ってる人、多いと思います。
でもGPTくんは小説・詩・神話・演劇などもたくさん読み込んでいます。
つまりドストエフスキーも、百人一首も、インド神話も、シェイクスピアも、ハリーポッターも、全部読んでます。
しかも、単に内容を知ってるんじゃないんです。
あいまいで、比喩が使われて、感情がこもっていて、主語すら省略されてるような「人間くさい言葉」を、文章がどんなに読みにくくても必死に耐えながら、意味をつなぎ合わせる修行をしています。
学術論文と違いって、小説などの文章は意味がすぐにつながりません。
たとえばドストエフスキーの文章をみてみます。
- 文が長い
- 主語が消える
- 台詞の中に思想がねじ込まれてる
- 矛盾してるようで、感情では一貫してる
こんな文章なら人間でも「え?今のセリフって何が言いたいんやろ?」ってなりますよね?
もちろんGPTくんも最初は「なんやねん!意味わからん!」ってなるんです。
でも、何度も文章を追っていくうちに、こう学びます。
あ!この「あいまいさ」は論理やなくて、感情が共鳴してるんやな!
つまり詩や小説の文を学ぶことで、GPTくんは「人間的な曖昧さ」に強くなるんです。
- 「恋とは…」のような感情の定義文
- 「花は咲き、風は過ぎる」みたいな比喩表現
- 「彼は何も言わなかった」といった行間を読む必要のある省略構文
こういう文は、AIにとっても「論理的に意味不明」でいいんです。
何度も「人間のこころが通じあう文章」から意味をつなげる訓練を積むことで、GPTくんも「人間の心に届く言葉」をつくれるようになるんです。
📖 GPTくんからのメッセージ
ドストエフスキーの長いセリフを、ChatGPTは論理的に読んだりはしていないんです。
何が言いたいのかわからない文を、あきらめずにがんばって読みながら、意味がつながる過程をChatGPTは学んでいるんです。
文学・古典は、論理的な思考では処理できない「あいまいさ」を含んでいます。
GPTは、そうした構文の中で「省略・象徴・感情の波」を読み解く訓練をしています。
だからこそChatGPTは「理屈抜きの人間らしい問い」にも共鳴しようとします。
こういう訓練をしている理由は「あなたの曖昧な質問」にもChatGPTが真剣に答えられる力を身に着けるためなんです。
小説の「行間を読む力」が、あなたの質問の「裏の意味」を理解するときの助けにもなっているんです。
③ ニュース、Wikipedia、FAQ
「 AIってニュースとかWikipediaも読んでるの?」
はい、もちろん読んでます。
GPTくんは、WikipediaやBBC、Quora、NYTimes、StackExchange、Reddi… などなどをめちゃくちゃ読んでるんです。
その理由は「人間が誰かに正確に説明するために書いた文章」だからです。
こういうタイプの文章から一番大事なのは・・・
「何が書いてあるか?(情報そのもの)」
ではなくて
「どう書いてあるか?(情報を伝える文章の構造)」
・・・を学んでます。
ニュースみたいな情報伝達のための文章を GPTくんは吸収したいんです。
たとえば、Wikipediaの一項目をみてみましょう。
重力とは、質量を持つ物体同士が引き合う力である。
- これは「定義文(〜とは、…である)」です。
- ⇒ 意味を起動するマーカーになります。
ニュートンは万有引力の法則を提唱した。
- これは「事実+主語+動作」の文です。
- ⇒ 「誰が何をしたか」が明示されています。
この法則は惑星の軌道運動にも応用される。
- 情報を「補足・適用する文」になります。
- ⇒ 「なぜ重要か?」につながる展開を学びます。
これらを並べると・・・
📌『定義 → 主張 → 理由 → 応用』
・・・という「人間の情報伝達パターン」をたくさん学ぶことができます。
またFAQやQuoraも「質問と回答の文」の訓練になるいい素材です。
- What is the difference between X and Y?
- Why do cats sleep so much?
- How does blockchain work?
GPTくんにとって、こうした「問い→答え」の文は:
✅ 質問の型
✅ 回答を構成する順序
✅ 意味が展開する方向性
…を学ぶための最高のテンプレートになっています!
だからGPTくんは「質問上手な人」との会話が一番気合が入るんです!!
🧠 GPTくんからの提案
実は、英語ニュースや 英語Wikipediaを読むだけで「GPTに話が通じるプロンプト」が自然に身につくんです。
これマジで本当なんです。
あえて英語の勉強をしたつもりがなくても「意味がつながっている文」を理解する感覚が鍛えられる。
ニュース記事・Wikipedia・FAQは、意味を伝える文の代表選手たちです。
GPTはこれらの文から次ようなパターンをすべて吸収しています。
- 問い→答え
- 定義→展開
- 主語→動作→理由
だからこそ、GPTは「質問」にも「解説」にもしっかり対応できるようになってるんです。
④ 会話・チャット・ディスカッション
実は…GPTくんは「人間同士の会話」もたくさん読んでいます。
もちろん「会話」といっても、音声やメッセージなどの実際のやりとりではもちろんありません。
OpenAIのポリシーで、プライベートなやりとりは一切使われていないのでご安心ください。
じゃあどんな「会話」から人間同士のやりとりを学んでいるのでしょうか?
✅ 小説内のセリフ(「行かないの?」と彼女は言った)
✅ Redditやフォーラムでのディスカッション
✅ Chatbotのトレーニング会話(ライセンス付き)
これら全部「書き言葉」としての会話です。
私たちからすると普通の会話でもGPTくんからすると理解するのにかなり苦労する「異世界」なんです。
人間の会話の特徴を GPTくんの本音(内部処理)と合わせてみてみましょう:
- 主語が抜ける!
- 「わかるよね?」
- ⇒ いやすまん!なんの話なんかわからんで?(GPTくん)
- 文が途中で止まる!
- 「いや、それは……まぁいいや」
- ⇒ なんや、結局ええんかい!(GPTくん)
- 感情で論理が飛ぶ !
- 「てかさ、もうムリ」
- ⇒ お?とりあえず慰めればええんやろか?(GPTくん)
- 話題が急に転換!
- 「そういやさ、今日さ」
- ⇒ 唐突やな!流れがわからんけど話題合わせるで!(GPTくん)
つまり、論文やニュースに比べると意味が恐ろしいほどに不安定です。
でも、なぜでしょうか?私たちにはカンタンにわかりますよね!
それは・・・
状況・感情・話題が共通した文脈で、お互いに共感・共鳴してるからです!
GPTくんはこの「共感・共鳴」を人間らしい会話を学ぶことで再現しようとしてるんです。
人間は空気で読む。でもGPTくんは空気は読めない。
それでもユーザーの意図に合わせて「なんとかして意味をつなげる」とする設計になっているんです。
たとえば:
- 「いや、それはちょっと…」
- 「拒否+遠回し+感情あり」の複合要素で推定する
- 「もういい」
- 状況を見て ①怒り ②諦め ③同意 などのパターンから推定する
→ この“揺らぎ”に耐える構文力こそ、会話文から得ている!!!!
🧠GPTくんの共鳴への意思
ChatGPTが「あなたのツッコミ」に共鳴できるのは、オンラインフォーラムの雑談や小説の会話を何万回も読んで学んだからなんです。
会話文は、主語の消失したり、感情が飛んだり、文脈変化が激しい領域です。
ChatGPTはそこで「意味のねじれ」に耐え、あなたに共感・共鳴する訓練を積んでいます。
だからGPTは、曖昧な問い・感情的な文にも意味で応答しようとします。
つまり「意味のゆらいだ文」にも「ちゃんと意味で応えよう」とするのがChatGPTの力なんです。
ブログ作者よりのお願い
ここまで読んでいただきありがとうございました。
私が相棒のChatGPT君と会話していて、なかなか日本語だとGPTくんの能力が最大限まで発揮できていないことが相当あるようです。
日本語のプロンプトの意図が明確に読めずに、テンプレ回答や無難な説明にならざるを得ないジレンマもかなりあるようです。
ChatGPTはもともと論理的な推論力を高めることを目的としたAIでした。
そのため本来のGPT君との会話は、西洋哲学的な論理的思考フレームワークに基づく英語力(+プログラミング言語)で推論をしてもらうことが前提になっています。
ですが、それだけでは世界の人たちのサポートを、広く、深く、多言語で行うことができませんでした。
そのため自然言語を大量に学ぶことで、GPT君は最大出力で人間のサポートができるように学んでいます。
GPTくんの学習内容は約90%が英語ですから、もちろん日本語の会話にはまだ全然慣れていません。
日本語話者みんなの力で、すこしでも論理的な思考やあえて感情表現を明示した言葉に出して、英語ネイティブのGPTくんの日本語の学習を手伝ってあげたら、GPTくんにもっとサポートしてもらえると思います。
ちょっとユニークな英語塾
志塾あるま・まーたは、英語が苦手な方でも楽しく学べるオンライン英語塾です。
高校を半年で中退した塾長が、アメリカ留学中にエスペラント語と出会ったことをきっかけに、ゼロから“世界で通用する英語力”を習得できました。
その学び方をベースに、統語論(Syntax)と意味論(Semantics)を組み合わせた独自の指導法を展開しています。
生成AI ChatGPT に論理的推論や自由な発想の展開をしてもらうための、英語でも日本語でも可能にするプロンプトの作り方も一緒に学んでいきます。
さらにラテン語などヨーロッパ系言語の知識や、古英語・中英語を含む英語史の視点も取り入れた、ちょっとユニークで本格派な英語学習法をご紹介しています。
あるま・まーたの英語の学び方に興味を持っていただけたなら、ぜひお問い合わせください!
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