AI時代に学ぶべき英語とは何か?推論を操作する力が未来の共通語になる

学問と教育

みなさんにとって英語を学ぶ「理由」は何でしょうか?

もしかすると、そのような理由よりも、

 💡AIが翻訳をやってくれるから英語を勉強しなくてもよい!

という仮説の根拠を探しておられる方も多いと思います。

ところが、現実に数多く見つかるのは、英語を学ぶ「方法」ではないでしょうか?

方法」についてだけなら…

  • 英語教師
  • 英語ネイティブ
  • 帰国子女
  • 海外留学経験者
  • 外資系企業経験者

といった方々が詳しく解説されているはずです。

けれども、

🤔なぜAIがあるのに英語が大切なのか?

という疑問への答えを、もしみなさんが探しておられるなら、

それは漠然とした不安でも、英語力不足からくるものではないでしょう。

この疑問こそが、

🌟AI時代における英語学習の意義を考え始めた証です。

このブログでお話しすることは、

英語を「うまく話す」ためでも、「点数を取る」ためのものでもありません。

AI翻訳が人間を超えた能力を発揮する時代において、

🎯英語とは何をするための言語なのか?

というテーマで、

英語の「設計思想」からみなさんにじっくりと静かに考えてもらうためのものです。


🌐英語は「会話ツール」を超えた存在

おそらく現代の日本の英語教育は、次のような前提に立っているはずです。

  • 英語はコミュニケーションの道具です!
  • まずは話せるようになることが大事です!
  • 文法は最低限で、アウトプットを重視しよう!

しかし現実の世界で、英語が使われている場所を見てみましょう。

  • 学術論文
  • 技術仕様書
  • 国際契約
  • 法律・金融・AI

そこで使われている英語は、雑談や日常会話とはまったく違います。

そこでは英語は、

✅感情を共有する言語ではなく、世界を記述し、操作し、推論するための言語

として使われています。

現実の世界の英語はすでに、

話す言語」から「思考を操作する言語」へと役割を変えているです。


🗝️AIは英語で「推論」を起動する

この変化を最も端的に示しているのがAI(人工知能)です。

AIがやっていることは、驚くほどシンプルです。

  1. 自然言語を構造として分解する
  2. その構造をもとに推論する
  3. その結果を、再び言語に戻す

この一連の処理を、英語を土台にして実行しています。

そのためAIは、

  • 雰囲気だけの文章
  • 責任の所在が曖昧な表現

などを処理するのが苦手です。

つまり日本語で起こりがちな…

  • 誰がやるの?
  • 何を主張するの?
  • その根拠は

これが見えない文章は、AIにとって扱いづらい情報になります。

これは偶然ではまったくありません。

そもそも英語が『推論を前提に設計されているから』です。

英語は西洋文明の思考を受け継ぐ

英語がこのような言語になったのは、

英語ネイティブだけが特別に賢いからでも、欧米が特別だからでもありません。

その理由は歴史にあります:

  • 古代ギリシャの論理学
  • ラテン語による概念の体系化
  • 中世スコラ哲学の思考訓練
  • 近代哲学の理性の展開
  • 近代科学の方法論の確立

これらが積み重なり、

「主張・根拠・反証」という思考様式が磨かれてきました。


しかし実は、

この思考構造を長らく担ってきたのは、英語ではありませんでした。

近代に入ってもしばらくは、

 🌿学術・哲学・自然科学の世界では、ラテン語が共通の思考言語

として使われていたんです。

ローマ帝国が滅んだ遥かの後に書かれた、万有引力を発見したニュートンの主著ですら、英語より先にラテン語で書かれています。

英語が学術や科学の中心言語になるのは、

イギリスそしてアメリカの影響力が大きくなってから』という比較的最近のことなんです。

つまり、

英語は、西洋文明の思考構造をラテン語から自然言語として引き受けた

と言えるでしょう。


AIの推論構造もまた、

この西洋文明の思考史を別の形で継承しています。

つまりAIは「新しい知性」ではなく、

歴史的に洗練された推論構造の延長線上にあるんです。


🧩日本人が学ぶべきは「英語の設計図」

ここで重要なことを指摘しておきます。

📌英語は、英語だけを見て全体像が理解できる言語ではありません

英語はもともと、

古英語(Old English)と呼ばれるゲルマン語のグループの言葉です。

この段階では、動詞を中心とした構造を持つ、現代英語よりも現代ドイツ語に近い言語でした。

その後、フランス語を話す支配層との接触を経て、中英語(Middle English)の時代に入ります。

このすべての過程を通して、

英語は、ロマンス語由来の語彙や表現を大量に取り込み、抽象的な概念操作を担う要素を獲得していきます。

こうして英語は、

🧬ゲルマン語の構造を土台にしながら、ロマンス語の語彙と発想を重ね持つ、非常に特殊な言語へと変化していきました。

この二重構造こそが、英語を理解するうえでの出発点になります。


この歴史を通じて獲得した英語の特徴は今も色濃く残っています。

英語は、ドイツ語やオランダ語とよく似たゲルマン語の語彙と文法を基礎として持っています。

一方で、フランス語と接触しながら進化した結果、その文法や表現の一部には、ロマンス語と共通する特徴も見られます。

さらに英語の語彙レベルでは、

古英語を土台として、フランス語を通じ、そして直接ラテン語から、大量の表現を取り込んできました。

そのため語彙全体で見ると、

 ✅日常的な基本語
ゲルマン語にほとんどが由来

☑️抽象的・制度的・学術的な領域
フランス語・ラテン語の由来語が過半数

とも言われています。

つまり、

🎯現代英語は、文法の中心にはゲルマン語を据えつつ、周辺構造にフランス語とラテン語をまといながら、非常に強力な出力を持つ言語へと進化した

というわけです。

英語が苦手な日本人が多い理由

ここで一つ、日本語を使う私たちが知っておくべき重要な事実があります。

ヨーロッパの多くの言語は、大きく分けてゲルマン語系ロマンス語系に属しています。

そしてギリシャ語ラテン語は、学術語彙としてほぼ共通で使われています。

そのため、ドイツ語・オランダ語・北欧諸語のゲルマン語話者は、英語の「構造」に自然と親和性を持ちやすくなります。

そしてロマンス語話者もまた、学術的な領域ではラテン語ギリシャ語由来の語彙を通して英語と強く接続できます。

つまり、

🌍ヨーロッパ系の人たちは日本の英語学習では習わない西洋文化的な前提を知っているのです。

当然ですが、日本語はそのどちらの言語グループにも属していません。

その結果として、

日本語話者には、英語が持つゲルマン語とロマンス語の構造が見えないまま、

英文法は意味不明だ😵‍💫」と感じてしまうことが起こりやすいのです。

これは日本語や個人の能力や努力の問題というより、

前提知識の違いから生まれる理解のズレ」と言えるでしょう。


だからこそ、

日本人が現代英語を深く理解して運用するには、

✅中心構造・具体概念をゲルマン語的に捉える視点
☑️周辺構造・抽象概念をロマンス語的に捉える視点

という2つの視点を切り替えられる必要があると思います。

「点数」と「経験」で評価される日本人の英語

日本の英語教育が、

本来の英語で思考する目的を果たせなくなった理由はいくつかあると思います。

ですが、日本の英語教育が迷走する根本原因は…

💣英語が成り立っている「設計思想」が説明されていない

に最後は行き着くと思います。

みなさんは次のことを疑問に感じたことはありませんか?

  • なぜこの文法が存在しているのか?
  • なぜこの語順で意味を操作できるのか?
  • なぜこの語彙がいくつもの概念を持つのか?
  • なぜ西洋文明を前提とした和訳しにくい用語があるのか?

これらが、英語の歴史や言語構造と結びつけて説明されていません。

そしてゲルマン語とロマンス語のハイブリッド構造が十分に理解されない結果として、

日本で学ぶ英語は「意味不明だけど点数で評価できる科目」になりました。

ですが、このテスト英語は実践では何の役にも立ちません。

だからこそ現実社会は、

日本のテスト英語人材を現実社会は冷ややかに見ています。

とはいえ、いくら日本のテスト英語を非難しても問題は何も解決していません。

その空白を埋めるかのように、

  • 英会話
  • 留学
  • 動画教材
  • オンライン教材

といった学習サービスだけが次々に増えていきました。

これでは、英語に関して日本人がお互いを信じられなくなるのは当然でしょう。


このような実践的な英語力があやふやな状況の中で、

英語力テストで測ることができる「点数」や、海外滞在や外資系勤務の「経験」が過剰に評価されてきました。

それらは本来、特定の能力を評価する参考情報にすぎないはずです。

ところが、英語の「設計思想」と「実装環境」がないままでは、

その数値や経験が「英語を運用できる能力」をそのまま表すかのように扱われてしまいます。

ここにも、問題の根は同じ形で現れています。

🌍英語は人間とAIの推論の共通語

多くの日本人が英語の設計思想を知らない問題は、

AI時代になって初めてはっきりと可視化されたといえるでしょう。

AIは、人間の感情を含んだ自然言語そのものではなく、

論理を明示的に扱える形式言語へと変換された表現を基盤にして推論を行います。

しかしその形式言語は、近代になって突如として生まれたものではありません。

  • 古代ギリシャの論理学
  • ラテン語による概念の体系化
  • 西洋哲学の推論様式

を経由してアルゴリズムとして洗練されてきた思考の流れの延長線上にあります。

そして英語は、アメリカを中心にAIの開発を引き受けてきた自然言語です。

そのため「AIは英語の設計思想で動いている」と言っても過言ではありません


もう一つ、現代的な要因も見逃せません。

AIにとって重要だったのは、

🎯これまでに英語で書かれた論理的な文章が圧倒的な量で存在していた

という事実です。

  • 学術論文
  • Wikipedia
  • ソフトウェアやコンピュータサイエンスの設計書
  • 技術仕様書やドキュメント

高い論理性を持つ英語が、日常的に生産・共有され続けてきました。

その結果として、

AIは英語を「最も推論の精度の高い言語」として利用できるようになったのです。

これは一時的なこと事象ではなく、西洋哲学から受け継がれた推論構造が、

英語という自然言語を通して、膨大な情報資源として蓄積されてきたその延長線上に起きているんです。

つまり人間にとっても、AIにとっても「未来の共通語」になるのは、

✅英語的な推論を操作できる能力である

といえるでしょう。

英語は「動作」を起動する言語である

ここまで理論的な背景について話をしてきましたが、ここからは実践です。

といっても、やることはとても簡単で…

🎯動詞(verb)を中心に5W1Hを作るだけ!

  • 誰がやるのか?
  • 何が起こるのか?
  • いつ始まったことか?
  • どこで生まれるのか?
  • なぜそうなるのか?
  • どのように作られるのか?

などなど、かならず「動作・操作」を意識することです。

なぜなら動詞だけは『5W1Hに入らない』からです。

  1. who(誰?)
  2. what(何?)
  3. when(いつ?)
  4. where(どこ?)
  5. why(なぜ?)
  6. how(どうやって?)

すべての英語の構造は「動詞」を起点に展開していきます。

別の言い方をすれば、動詞がなければ推論を起動させるカギがないことを意味します。

その動作に「誰が?何を?いつ?どこで?どうやって?なぜ?」などの情報を補うだけなんです。

英語を使うということは動作をしっかり起動させることなんです。

プログラミング言語では「function(関数=”機能”)」といって、

これが英語の verb と同じような役目を果たします。

この動詞を軸に世界を動かしていく感覚こそ、英語を英語として学ぶべき中心になるんです。

これができれば、どんな難しい複雑な推論でも、組み立てていく基本は完成です。


ここまで読んで、もし『本当か?』と疑いを持たれたなら、

ぜひこのブログ全文をAIに読み込ませて聞いてみてください。

このブログが主張する、英語の設計思想とAIの推論の親和性は、言語学的に正しいか?

と。

その対話こそが、みなさんが英語というOSを操作し始める第一歩になるはずです。

⭐Closing Thought

ここまでお読み下さった皆さん、ありがとうございました😌

みなさんがAI時代に英語を学ぶ理由に悩んだら、

推論操作のための英語」という視点を、少しだけ思い出してみてください。

AI時代に英語を学ぶとは、

世界の思考構造に“触れる”ことではなく、それを「操作できる形で扱う」ことです。

そのためにも、

🎯英語の「設計思想」から日本人が学びなおす時代が到来した

といえるかもしれません。

ではまた、別の記事でお会いしましょう🫡

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志塾あるま・まーたは、楽しみながら英語を広く深く学べるオンライン英語塾です。

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