英単語の lose には「失う」と「負ける」の両方の意味があります。
なぜそうなるのか?不思議に思った方も多くいると思います。
同じように win にも Nobel prize winner(ノーベル賞受賞者)ように「勝つ」以外の意味もあります。
実は win と lose だけでなく勝負事に関する英単語は多義語が多いです。
しかし、ちょっと視点を変えるだけであら不思議!
簡単にすべての意味を理解できるようになります。
勝負系の英単語は多義語?
これらは勝負に関する英単語です。
- win : 勝つ、得る
- lose : 負ける、失う
- surrender : 降参する、提出する
- submit : 降参する、提出する
- yield : 降参する、産出する
一見すると、いろんな意味があるようにみえますね。
しかし、英語に限らず「ひとつの言葉で表現しているのだから本質は同じ」である場合が多くあります。
勝利 Victory を Win や Lose に当てはめる
さきほどの「win」「lose」「surrender」「submit」「yield」に共通するイメージはなんでしょうか?
それは「勝利 Victory」です。
では、さっそく「勝利 victory」を加えて、もう一度考えてみましょう。
win 勝つ ⇒ 「勝利」を得る
Victory is not won yet.
(勝利はまだ得られていない)
この表現からも「勝利は得るもの」というイメージをつかむことができます。
日本語でも「勝ち取る」といいますね。
初戦を「取る」といった表現と感覚がよく似ています。
in it to win it という表現は「(戦いや試合を)勝つために、その中に身を置く」という意味です。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」とよく似た感覚でつかえますね。
ほかにも win friends といって「友人を得る」といった表現もあります。
lose 負ける ⇒「勝利」を失う
“lose the game” で「試合に負ける」という意味です。
日本語では「試合を落とす」というので、手中からこぼれ落ちる感じは似ています。
また loser で「負け犬」「負け組」という意味になります。
英語では指で「L」の字をつくり、相手をからかうのにつかったりしますね。
submit 降参する ⇒ 「勝利」を提出する
格闘技でつかう関節技のことを submission と言います。
関節技はあいての関節をキメて相手をギブアップさせる格闘スタイルです。
つまり「勝利を提出させる」ことを目的とした技です。
この表現は非常に英語的なイメージがつかみやすい思います。
surrender 降参する ⇒「勝利」を差し上げる
sur は 「上」そして render は「与える」です。
この2つを組み合わせて「上に差し出す」という意味になります。
「降伏か死か!」 の場合は surrender or die! をよく使います。(すくなくとも三國無双では・・・ですが)
yield 降参する ⇒ 自分の持っている「勝利」を渡す
「持っているものを出す」という感覚です。
もともと語源は「支払う」という意味でした。
ここから「産出する」「降伏して差し出す」の意味にひろがりました。
多義語は共通イメージを探す
このように多義語と呼ばれる言葉でも、カラクリがみえればそんなに困りません。
日本語からいったん離れて、ある別の角度からとらえることで、一気に言葉のイメージが理解できることがあります。
日本語でたくさん意味があっても、英語では「一言」でまとまっています。
似たような多義語を一気に理解するような視点は常に持っていたいですね。
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